この記事を読めば、カーリースの勘定科目や仕訳の方法がわかります。
カーリースは節税効果も高いので、個人事業主の人は必ずチェックしてくださいね。
\この記事を書いた専門家/
某自動車ディーラーに5年半勤務し、営業や整備士のサポートを経験。
車に関する書類の手続きと任意保険の見積もり作成、契約手続きをしていたので自動車保険も得意分野。
自動車ディーラーの内部事情にも詳しい。
現在はディーラーでの経験を活かし執筆している、自動車関連フリーライター。
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個人事業主がカーリースを利用したら経費計上できる?
個人事業主がカーリースを利用した場合、経費として計上できます。
カーリースは、所有権がカーリース会社側にあり固定資産税にならないので、月のリース料をそのまま全額経費計上できるのです。
一方で車を購入した場合は、自分の資産になり6年かけて減価償却する必要があるため、経理処理が複雑で手間がかかります。
経理処理が簡単な他に、カーリースは節税効果もあるので、後ほど詳しく解説しますね。
家事按分する必要がある
個人事業主がカーリースをしたら、リース料を家事按分して経費計上する必要があります。
家事按分とは、事業で使用した分とプライベートで使用した分を、比率にして分けることです。
自宅を事務所にした場合、家賃や光熱費を家事按分するときと同じように、比率を決めます。
車を事業用で80%利用しているなら、リース料の80%を計上する必要があるのです。
プライベートでもリース車に乗っているのに、100%事業用として計上してしまうと、税務署に調査されたら困ることになりますよ!
カーリースの家事按分の比率は、70〜90%が事業用として計上するのが一般的なので、ぜひ参考にしてくださいね。
個人事業主がカーリース料を計上する時の勘定科目と仕訳
カーリースは、リース取引によって勘定科目と仕訳が決まります。
リース取引は下記の3とおりです。
- 所有権移転外ファイナンス・リース取引
- 所有権移転ファイナンス・リース取引
- オペレーティング・リース取引
まず、それぞれのリース取引の内容、勘定科目と仕訳を順番に解説しますね。
所有権移転外ファイナンス・リース取引
所有権移転外ファイナンス・リース取引は、契約満了後に車を下記のようにする契約です。
- リース会社に返却
- 再リース
- 買取
日本のカーリース会社は、ほとんどがこの、『所有権移転外ファイナンス・リース取引』に該当しますよ。
- 毎月のリース料 3万円(税込)
- リース期間 60回(5年)
- リース料総額 180万円(税込)
勘定科目と仕訳は下記のとおりです。
取得時
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 180万円 | リース料 | 180万円 |
リース支払い時
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 20,000円 | 普通預金 | 30,000円 |
支払利息 | 10,000円 | - | - |
決算仕訳
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 36万円 | リース料 | 36万円 |
所有権移転外ファイナンス・リースは、リース料総額を減価償却するのではなく、リース期間(60回)で計算するのがポイントです。
※(180万円÷60ヶ月)×12ヶ月=36万
リース料の勘定科目に関して一言!
厳密に言うと、『リース資産』、『リース債務』という記述になりますが、一般的にどの会計ソフトでも『リース料』で会計処理すればOKです。
所有権移転ファイナンス・リース取引
所有権移転ファイナンス・リース取引は、契約満了後に車がもらえるリース契約です。
契約満了後は、車が自分の資産になることが確定しているため、ローンを組んだ場合と同じ仕訳になります。
勘定科目と仕訳は下記のとおりです。
取得時
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 180万円 | リース料 | 180万円 |
リース支払い時
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 20,000円 | 普通預金 | 30,000円 |
支払利息 | 10,000円 | - | - |
決算仕訳
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 30万円 | リース料 | 30万円 |
所有権移転ファイナンス・リース取引の場合、新車を購入したときと同じように、減価償却を6年(72ヶ月)で行う必要があります。
※(180万円÷72ヶ月)×12ヶ月=30万円
オペレーティング・リース取引
オペレーティング・リース取引は、ファイナンス・リース取引以外のリース契約です。
契約満了後は、車をリース会社に返却する必要があります。
また、ファイナンス・リースとは違い、オペレーティングリースは中途解約が可能なリース契約です。
勘定科目と仕訳は下記のとおりです。
リース支払い時のみ
借方勘定科目 | 金額 | 貸方勘定科目 | 金額 |
リース料 | 30,000円 | 普通預金 | 30,000円 |
オペレーティング・リース取引は、ファイナンス・リース取引とは違い、賃貸借取引に準じた処理となります。
そのため、リース支払い時のみ仕訳します。
個人事業主がカーリースを使うと節税効果がある
個人事業主がカーリースを使うと、車を購入するより節税効果があるのです。
日本のカーリース会社がほとんど該当する、所有移転外ファイナンス・リースの決算仕訳は36万円です。
一方で、ローンを組んだときと同じように仕訳する、所有移転ファイナンス・リースの決算仕訳は30万円になります。
ローンを組んで車を購入するより、カーリースした方が結果的に多く経費を計上できるということですね。
車を所有することにこだわらないなら、節税効果が高いカーリースがおすすめです。
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カーリースは経費計上できる?勘定科目は何?-節税に向けて検討しよう
カーリースについて今回わかったことをまとめますね。
- カーリースは全額経費計上が可能
- リース料を家事按分する必要がある
- リース料の勘定科目と仕訳
- 購入するよりも経理処理が簡単で節税効果もある
事業用で車の購入を検討しているなら、節税効果が高く、経理処理が簡単なカーリースも視野に入れてみてくださいね。
また、車を保有している個人事業主の方も、カーリースへの切り替えも検討してみてください。
各カーリース会社によって特徴が違うので、自分のライフスタイルに合ったリース会社を選びましょう。